渾身のパーセーブで拳握る河本結 “流れ”を意識「水を飲まない」工夫も
◇国内女子◇NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 2日目(21日)◇マスターズGC(兵庫)◇6585yd(パー72)
首位から出た河本結は初日に続きボギーをたたかずにプレーした。ただひたすら目の前の一打に向き合い、「スコアを考えない」。前半から4つスコアを伸ばすと、その後も集中力を切らさず2つのバーディを奪取。6バーディ「66」で回り、通算13アンダーで首位を堅守した。
後半アウトコースで、スコアを落としそうなピンチはあった。1番(パー5)で65ydのバンカーショットを58度で1mにつけてバーディを奪っていたが、2番でフライヤーを計算して打ったショットがショートしてグリーンに乗らず、2mのパットを決めてパーでしのいだ。
ティショットを右ラフに落とした3番は、左から風が吹く中、ピンは左寄りだった。フェードヒッターには打ちづらく、「ちょっと力んじゃった」とグリーン手前のエッジに落として、52度を使った3打目はピン奥3mと寄らず。渾身のパーパットを沈めて力強く拳を握った。
成績不振に陥った際、バーディを打った後にボギーをたたく場面が目立ったことから「流れ」を大事にするゴルフを心掛けている。「いい時にその流れを切らさないように水を飲まない」など試行錯誤している。ミスショットをしたときは、怒りの感情をコントロールする“アンガーマネジメント”も意識している。
「とにかく、素直にこの位置にいられるのはうれしいし、ワクワクしている。楽しいので、自分に集中して最後まで全力で突っ走れれば最高の順位で終われるんじゃないかな」と週末へ目を輝かせた。一時期やめていたというコースメモを見て翌日のプレーを想像する「頭の中での(一人)ミーティング」も復活。2019年以来の勝利に少しずつ近づいている。(兵庫県三木市/石井操)