2022年 ダイキンオーキッドレディス

基本を大切に 黄アルムはイメトレが奏功

2022/03/04 19:09
ツアー5勝の黄アルム。3年ぶりの優勝を目指す

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 2日目(4日)◇琉球GC(沖縄県)◇6590yd(パー72)

ツアー5勝の黄アルムが1イーグル5バーディ、2ボギーの「67」で回り、通算8アンダーの単独首位で週末に折り返した。トップに立つのは最後に優勝を遂げた2019年「スタンレーレディス」以来となる。

昨季は35試合中16試合で予選落ちを喫しており、「予選通っただけでもうれしいけど、ドキドキ感が楽しめるというのが(より)うれしい」と久しぶりの好プレーに声を弾ませた。

昨季の賞金ランキングは86位。日本ツアーに参戦した2007年を除いて最も低かった。年末のQTランキングで6位に入り、前半戦の出場権を確保したが、「やめようかなとも思った」と“引退”の道も考えたという。

「友達の引退も多くて、成績もあんまり。去年は体が固まって、動かなくなった」。同じ韓国出身のキム・ハヌルもツアーを離れた。日本ツアーで戦うには34歳の黄の心身も疲弊していた。それでも所属先のE.P.Cの会長から「もう1年、頑張ってほしい」という応援を糧に現役続行となった。

今オフには韓国の新聞社からの依頼でゴルフのコラムに取り組んだ。コラムは全8回で、アマチュア向けの内容になっている。文章だけではなく、YouTubeなどの映像もあるそう。

「何が基本で、何をアマチュアの方に教えるのか。どう伝えようかと、夜中寝ずに考えたり。それが意外と良かった。急にゴルフ場に行っては練習している人を見たりして。(考えたことで)イメージトレーニングになって、自分にもよかった」

コロナ禍で練習量も不足気味のオフシーズンだったが、理論的にゴルフを考える時間を作ったのが奏功した。「今年は後悔がないように自分が出来ることをやる。まだこの世界にいられるチャンスがあるのかな? 楽しかった」と振り返った。(沖縄県南城市/石井操)

2022年 ダイキンオーキッドレディス