「痛みは全くない」稲見萌寧の本当の状態は？

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 事前（2日）◇琉球GC（沖縄県）◇6590yd（パー72）

昨シーズン賞金女王の稲見萌寧は今季初戦の開幕前日、アウト9ホールをプレーして調整した。昨年は腰痛で苦しむ時期もあったが、「痛み自体は全くない」と状態を明かした。

取材対応やスポンサー先への挨拶回りなど各方面で引っ張りだことなったオフは、満足した練習やトレーニングができなかったという。周囲の人から「身長、伸びた？」などと質問されたそうだが、「姿勢が反り腰にならないように気をつけているから、そこで数ミリは変わっているのかな。お肉で(体が)大きくなった気はしますけど、太ったなという感じですね。でも、体重は(前年大会時と同じ)ピークをキープしている。動けないデブにならないようにしたいです」。劇的な活躍を見せた翌年だけに注目を浴びるのは必至だ。

ウエートを使ったトレーニングは「ドクターストップ」がかけられており、新たにトレーナー契約を結んだ澤木弘之氏の指導も踏まえて、自分の体重を負荷して行う自重トレーニングで鍛えてきた。スイング面ではバックスイング時の捻転性が上がるように取り組みなど調整を図り、完成度としては「まだ30、40％ぐらいです」と“理想”には届いていない。「不安はめちゃくちゃありますね」と吐露する。

ドライバーは昨季使用していたキャロウェイのマーベリック サブゼロを引き続き使用。クラブ契約はフリーのままで、新作を含めて市場に出ているものはすべて試打済みだが「100％信用できるものにしか替えない」と貫徹する。

「どこでも勝てればうれしい」と“まずは1勝”を目標に臨む。自他ともに認める完璧主義者は「常に100％は無理だけど、私が思う100％(60～70％の状態)を目指して頑張りたいなと思います」。ツアー通算10勝の絶対女王が信念を曲げず、公言した永久シード（30勝）挑戦へ再スタートを切る。(沖縄県那覇市／石井操)