2021年 マスターズGCレディース

「2位は記憶にも記録にも残らない」 2週連続V古江彩佳の矜持

2021/10/24 19:12
地元の兵庫県でツアー6勝目を挙げた古江彩佳

◇国内女子◇NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 最終日(24日)◇マスターズGC(兵庫)◇6571yd(パー72)

外れればプレーオフとなる最終18番で、1.5mのパーパットをねじ込んだ。地元・兵庫県のギャラリーから大歓声を浴び、古江彩佳は笑顔を浮かべた。

4バーディ、1ボギーの「69」で回り、通算12アンダー。2週連続優勝となるツアー6勝目を飾った。「兵庫県で優勝できたのはうれしいし、ギャラリーさんの前で優勝できるのは気持ちいい」と振り返った。

順調にスコアを伸ばした。出だし1番(パー5)は82ydから58度で30cmに、続く2番も143ydから8Iで1.5mにつけて2連続バーディでスタートした。

追いかける西郷真央が最終18番でバーディを奪って1打差までに詰められた。ギャラリーからの歓声を同ホールのティイングエリアで耳にしたが、「スキは見せられない」と冷静に逃げ切った。

ショットの安定感が光った

「優勝することで覚えてもらえる。2位だと記憶にも記録にも残らないと思っている」。大会を通じてのフェアウェイキープ率89%(50/56)、パーオン率83%(60/72)と抜群の安定感が光った。

バッグを担いだ清水重憲キャディも「メンタルが強いし、頭もいいプレーヤー」と称賛。身長が高いわけではないが、ショットメーカーでコースマネジメントに優れたところから、2015、16年の賞金女王イ・ボミ(韓国)との類似点を指摘した。

優勝賞金3600万円を獲得し、賞金ランク4位から2位に浮上。初の賞金女王も視野に入るが、「近くはなったかもしれないが、あまり意識しないで」と気にかけることはない。

それでもシーズンはラスト5戦。トップを走る稲見萌寧はこの日、腰痛で棄権し、今後の出場も不透明だ。差は約2200万円差。逆転女王へラストスパートをかける。(兵庫県三木市/玉木充)

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