諸見里、重圧と体調不良をはね退けての逆転勝利
2009/08/23 18:27
「CAT Ladies」最終日に弾けるような笑顔を見せたのは、1打差の2位タイからスタートした諸見里しのぶだった。前週を終えて賞金ランキングトップに立ち、注目を浴びる中で迎えた一戦。その地位に相応しいプレーを最後まで演じ、今シーズン4勝目の1番乗りを果たした。
「ホッとしました…」。優勝会見の第一声で発したのは、安堵の言葉だった。1番パー5でチップインイーグルを奪い、1ホール目にて単独首位に立つ展開。「いきなりトップに立って、緊張しながらの18ホールでした」と、1ホール目から逃げる立場に立ったことで、一気に重圧が圧し掛かったという。重ねて、体調も決して万全ではなかった。2日目のラウンドを終えた直後、ラウンド途中から現れていた熱中症の症状が悪化。トレーナーにアイシングの処置を受けるなど、体のケアを施してからホテルに戻った。今朝も「少し頭痛がした」と朝に500mlの水を一気飲みし、「今日は水分を蒸発させないぞ！」と自らを鼓舞してコースに向かったという。
いろいろと不安が募る状態の中で、手にした逆転勝利。生涯獲得賞金は3億円を突破し、23歳と38日、104試合目での大台突破は、いずれも宮里藍、横峯さくらに次ぐ3番目のスピード記録となった。今週中での3億円突破の条件は優勝に限られていたが、話題に上った直後の記録達成は、何よりも諸見里の強さを強烈に印象づけるものだった。