2021年 中京テレビ・ブリヂストンレディス

自称「完璧主義者」の稲見萌寧 五輪代表圏内へ前進

2021/05/23 19:11
稲見萌寧(右)がホステスプロとして結果を残した

◇国内女子◇中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 最終日(23日)◇中京GC石野コース(愛知県) ◇6486yd(パー72)

コロナ禍で無観客もホステスプロとして最高の結果を残した。稲見萌寧が4バーディ「68」でプレー。前日初日のツアー記録となる13バーディもあり、2位に6打差をつける通算15アンダーで圧勝した。

出だし1番で5mを沈めてバーディ発進。3番では10mをチップインで決めて2つ目のバーディを奪った。「本当にこのコースはアマチュア時代から得意としているコース。そこでスコアを出せて優勝できるのはうれしい」と笑顔を見せた。

「前半は何があるかわからない状態ではあるので、気は抜かずにやっていた。きょうはボギーを打たないように回りきろうと目標を立てていた」と危なげないゴルフでツアー7勝目を手にした。

圧倒的な強さを支えているのが、自身の性格だ。「完璧主義者なので全部向上させたい。負けたくない気持ちが強い」。2019年のパーオン率1位(78%)のショットメーカーも、最終組で出たこの日はティオフ30分前まで練習レンジでの修正に追われた。

大会を通じてショットが安定した稲見萌寧

今夏の東京五輪ゴルフ競技の代表争い(※)でも大きく前進した。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)によると現在、日本勢4番手となる世界ランキング31位だが、週明けのランキングで同25位の2番手・古江彩佳を抜くことは確実。同26位の3番手・渋野日向子の米ツアーの結果にもよるが、2番手に浮上する可能性もある。

「出場したい気持ちはあるが、そこがゴールではないし、目の前の1試合1試合を大切にして、そこでランキングを上げて出場できたらラッキー」と稲見。「ここで勝利数が止まらないように毎週常に上位でプレーしたい。勝ち続けていけたらいい」。21年12戦5勝で勝率42%も、21歳の向上心はとどまることを知らない。(愛知県豊田市/玉木充)

※女子ゴルフ競技(※)は埼玉・霞ヶ関CCで8月4日に開幕。出場選手は海外メジャー「全米女子プロ」(6月24~27日)終了時点の世界ランキングを元に決まる。同ランク15位以内なら各国最大4人、それ以外は各国最大2人が出場権を得るが、開催国と各5大陸には最低1枠が保証され、計60人の出場選手が決定される。

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