2020年 伊藤園レディス

嫌なイメージを消した夫の言葉 イ・ボミが見せたい“笑顔”

2020/11/14 17:41
イ・ボミは3年ぶりの優勝を目指す

◇国内女子◇伊藤園レディス 2日目(14日)◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741yd(パー72)

愛する人の言葉を力に変えた。パットで苦戦した初日の夜、イ・ボミ(韓国)は昨年結婚し、韓国にいる夫イ・ワンさんに電話で言われた。「あしたは初日だと思って頑張ってね」。気持ちを新たに初日の嫌なイメージを消す、という意味だと説明された。

イ・ボミは「きょうは初日のつもりで頑張った。きのうのイメージは、全部消すことができました」とカラーから9mを沈めた4番から3連続バーディ。前日より5パット少ない計27パットにまとめ、最終18番は13mのバーディパットを流し込みガッツポーズで締めた。

毎日電話するイ・ワンさんに笑顔でゴルフをする姿を見せたい―。2015、16年賞金女王の最大のモチベーションだ。

交際を始めた18年にキャリアワーストの賞金ランキング83位まで落ち込んだ。「優勝したいというより、彼と付き合ってから私のゴルフはずっと調子が悪い時期だった。(ゴルフの話題では)悲しいということばっかり。苦労している顔しか見せてないから、彼に申し訳ないんです」と言った。

好相性の舞台で優勝争いに加わったイ・ボミ

7バーディ、ボギーなしの「65」で回り、首位と2打差になる通算8アンダーの3位につけた。賞金女王に輝いた2年と12年で計大会3勝を挙げたコース。「本当はこのコースは難しい。だけどここに来ると成績を考えないでプレーできる。相性が良いからだと思うけど暖かいし、コースのコンディションも良い。なぜか分からないけど、楽しくプレーしたいという思いに変わるんです」と笑った。

17年「CAT Ladies」以来になる3年ぶりの復活優勝へ。そして最高の笑顔を見せるため、絶好の舞台で優勝争いに挑む。(千葉県長南町/林洋平)

2020年 伊藤園レディス