趣味も充実 キム・ハヌルは高尾山で“上り調子”
◇国内女子◇伊藤園レディス 初日(13日)◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741yd(パー72)
リモート記者会見を初めて経験したキム・ハヌル(韓国)は「(記者と)電話しながら話しているようで楽しいですね」と日本語で照れ笑いを浮かべた。前年まで起用した通訳は不在。コロナ禍で韓国にいた時間は、大好きなジブリ映画『ハウルの動く城』を鑑賞して日本語に触れていた。「まだまだ(日本語は)下手ですけど時期も時期。いまは私一人(通訳なし)で頑張ろうと思います」と今季ベストの「65」のプレーを振り返った。
環境の変化も楽しんでいる。前年までオープンウィークは空路で2時間20分の韓国に帰国していたが、いまは国境をまたぐ移動は頻繁にはできない。「寂しい気持ちはあるけど、休みの週は、東京に住んでいる友達と買い物をしたり、遊んでいました。美味しいパン屋さんに行ったり、あとはマネジャーさんから登山が良いと勧められました」。出場資格のなかった前戦「TOTOジャパンクラシック」の週は、東京都八王子市にある標高599mの高尾山に登った。
「(登山中に)富士山も見えましたし、実際にかなり体にも良いと思いました。私も好きになりました。先週のオフのメインは登山ですね」。“スマイルクイーン”の愛称通りに笑いながら趣味の話ができるのも、パットが復調し、自信を持って今大会のラウンドに入ることができているから。「(2週間前の)三菱電機レディスでパットが良かったんです。試合勘は戻っていなかった感じだけど、きのう自信を持って頑張ろうと思ったんです」
10月の「スタンレーレディス」から復帰し今季国内ツアー4試合目。直近3大会連続で初日はメイン組から外れる裏街道のインスタートのペアリングを組まれた。「少し(気にする部分は)ありますけど、コース的には早い時間でインから回れたのは風がなくて良かった」。単独首位発進を決め、まずは上位をキープして最終日につなげる。(千葉県長南町/林洋平)