ドラコン女王・笹生優花の“飛ばし”とイメージ「デシャンボーにすれば300yd」
◇国内女子◇デサントレディース東海クラシック 2日目(19日)◇新南愛知CC美浜コース(愛知)◇6456yd(パー72)
飛ばし屋の19歳・笹生優花が恒例のドライビングコンテストに参加。3連覇を狙った穴井詩や渡邉彩香らを退けて優勝した。2球のうちの初球に270ydを記録し、賞金50万円を得た。
12人の参加者の中で10番目に登場した。ボードに掲載されたトップは河野杏奈の268yd。試合でも使うテーラーメイド M5 ドライバーを振り切ると「当たりは良かったけどちょっと引っかけた」とぐんぐん距離を伸ばし左のカート道へ。一度は「記録なし」とアナウンスされたが、記録を残すセカンドカット扱いになりトップに躍り出た。
2球目は球をふかしながらも250yd。最後に登場した穴井詩が268.1ydにとどまった。参加を迷っていたが、試合は通算3アンダーの26位で予選通過した。「きょう決勝ラウンドに残れたので最終的に出ようと決めました。楽しかったので出て良かったです」と本業で一仕事を終えて参加した。
飛ばしの秘訣を問われると「振るだけ。振らないと飛ばないので」と即答。「自分の体の動きはわかっているはず。『振ろう』としたときは『振ること』しか考えていない」と説明した。
ゴルフを始めた当初は1Wでも75yd先にあった看板を越えられなかった。腕を磨いたフィリピンでは「女性がほとんどゴルフをやらずに、いつも一緒に回るのが男性だった。男子プロと回ることも多くて、飛ばしたいと思うようになった」。重りを足につけるなど地道にトレーニングを続けて足腰を鍛強化。アマチュア時代に出場した2018年「フジサンケイレディス」では追い風の下り傾斜という状況で300yd以上を飛ばした。
スイングスピードは「44~45m/sくらい」という。スイングでイメージするのはロリー・マキロイ(北アイルランド)だ。「(イメージを)デシャンボーにすれば300yd飛ぶのかな」。肉体改造の末に世界トップレベルの飛距離に到達した“ゴルフ科学者”の名前を挙げ、笑みを浮かべた。(愛知県美浜町/林洋平)