2020年 NEC軽井沢72

「初戦にしては…」「大金を池に」 笹生優花と西郷真央を駆り立てるジャンボ節

2020/08/14 20:12
最終9番は奥からこのバンカーショット(代表撮影:鈴木祥)

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 初日(14日)◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6710yd(パー72)

プロ2戦目の新人・笹生優花が、開幕戦に続く首位発進を決めた。「ボギーなしというのが良かった」。7バーディ「65」のラウンドをうれしそうに振り返った。

東京を拠点としている笹生は「ここ一カ月、感染者が増えていて外に出るのが嫌だった」とあまり練習はできなかった。だが、ショットは好調を維持している。持ち前の飛距離も生かし、16番(480ヤード/パー5)は5Iで2オンに成功。9番(509ヤード/パー5)はティショットで約290ヤードをかっ飛ばし、再び5Iで楽々とグリーン奥のバンカーまで運んだ。

「アマチュアだったら予選落ちやスコアがあまり良くなくても勉強と思えるけど、プロは順位を落としたらいけないし、1打1打が大事になる」と、プロとしての自覚も芽生えてきた。「世界一になりたい」という将来の夢に向かって、階段を急ぎ足で登っているところだ。

5位に入った開幕戦「アース・モンダミンカップ」終了後、直行した“ジャンボ邸”で師匠・尾崎将司から「最終ホールのアプローチはもったいないが、初戦にしては良くがんばった」と労いの言葉をもらった。2月にオーストラリア開催の米ツアー2試合に出場し、日本では2戦続けての好スタート。プロ転向4戦目での初優勝も視界にとらえている。

笹生と同じ日にジャンボ邸に立ち寄った西郷真央も、4アンダー5位タイと好位置につけた。「アース」では、2位から出た最終日に9番(パー3)で池に打ち込みダブルボギー。笹生と同じ5位に終わったが、師匠からは「気前がいいな」とからかわれた。「大金を池に投げ入れたな」

7月に背中を痛め、「無理に振っても背中が悪化してしまう。軽く振っても、しっかり芯で捉えられたら距離も出る。きょうは振りすぎないように気をつけてプレーした」と、ショットは気を遣いながらのプレー。一方で「長年課題だったパッティングが、ようやく自分のものになりつつある」とグリーン上に光明を見出している。

ともに2001年生まれの2人。「笹生優花はすごくストイックで尊敬しているし、お互い高めあっていけたら」という西郷が、その背中を追いかけていく。(長野県軽井沢町/今岡涼太)

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