若い世代の台頭 渡邉彩香「自分もそういう時代があった」
◇国内女子◇ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント 初日(6日)◇GOLF5カントリーサニーフィールド(茨城県)◇6380yd(パー72)
ツアー3勝の渡邉彩香が4バーディ、ノーボギーの「68」でプレーし、4アンダーの14位発進。「ピンチもあまりなくて久しぶりに良かった。あと2つぐらいはいけたかな」と、課題だった1Wショットに光明を見出し、3Wも好調だったと、ボギーなしのラウンドに笑みを浮かべた。
前半2番(パー3)で2mにつけてバーディを先行させた。ティショットを3Wで打った8番は残り80ydを50㎝にピタリ。1W を使った9番(パー5)では2オンに成功し、10番は3Wでティショットを打ってバーディを奪った。「1Wは3回か4回しか使っていない。スプーン(3W)が調子よくて、飛びすぎるとラフへいくので無理しないでフェアウエイに打った」とマネジメントも良かったという。
昨年は6年ぶりにシードを喪失し、今季ここまで24試合で予選通過は5試合。性格は「めっちゃ、ネガティブ」といい、昨年半ばから今年前半まで「このままドライバーを打てなくなるんじゃないか、このまま良くならなかったらどうしよう」と、深い悩みを抱えてきた。
「打ってみないとわからない。右にも左にも出る。曲げておけばいいや、というショットを打っていた。不安半分で結果的にいいショットだった」。根本から見直し、「(体が)突っ込まないようにする」「ボールが当たるフェースの位置を直す」「フェースローテーション」など、細かく修正を重ねてきた。
迷い込んだ長くて暗いトンネル。「殻を破って」ようやくたどりついた「不安ゼロ」の状態。「自分が打ちたい球に近づいてきた」と、ここ数試合でようやく手応えをつかみ、攻め急ぐこともなくなった。
20歳だった2014年に初優勝し、15年に2勝した。25歳となったいま、ツアーでは20歳から21歳の若い世代が躍動している。「自分もそういう時があったと思っている。みんな若いな、と思うけど、焦りはない」という。「きつい時代」を乗り越えて、ゆっくりではあるが、確実に復活への道を進む。(茨城県常陸大宮市/清野邦彦)