連覇へ猛追 秋吉翔太が自己最多10バーディ
◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン 3日目(29日)◇グランディ那須白河ゴルフクラブ (福島)◇6961yd(パー72)
前年覇者の秋吉翔太が10バーディ、1ボギーの「63」で回り、首位と2打差の通算18アンダー2位につけた。2018年「中日クラウンズ」の最終ラウンドで記録した自己最多バーディ数を1つ更新。契約する住友ゴム工業の主催大会で、自身初の連覇に臨む。
好相性という表現では、足りない。「回っていると自然とバーディが獲れる感じ」。後半15番、残り169ydで8Iを握った。右奥のピン位置には、グリーン奥のテレビ棟が目印ということも熟知する。「そこに向けて打ち、しっかりラインに落とせば自然と寄る」。傾斜を伝い数十センチにつけ、9つ目のバーディを奪った。最終18番(パー5)は5mを沈めるバーディ締めに「最後が一番長いバーディパットだった」。小雨の中、得意と公言する大会の自己ベストスコアに表情を緩めた。
初優勝を含む年間2勝を挙げた昨季と同様、「ゲン担ぎ。トップ10に入るまでは」と丸刈りにしている。大会開幕前日には1カ月ほどバリカンを当てていないとしており、「まだトップ10はないけど、調子も上がってきた。この大会で絶対に上位に入れると思っていた。(開幕前日に)そう言いましたよね?」とおどけた。
2アンダーの48位発進から2日間で16ストローク縮めた。かつてプライベートでは、熊本県のコースで14バーディを獲り、世界最少ストロークと同じ「58」をマークした。当然公式記録ではないが、爆発力を示すエピソードには胸を張れる。自身3度目の最終日最終組では、首位・星野陸也を追った先には、時松隆光が2016年に記録した大会最高スコアの通算25アンダーの更新も見える。
過去2勝はいずれも逆転劇だった。「とにかく目標スコアは決めず、行けるだけ行きたい」とバーディ合戦を歓迎する。(福島県西郷村/林洋平)