姉・琴乃が観戦 香妻陣一朗が10位に浮上
国内男子◇マイナビABC選手権 2日目(26日)◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7217yd(パー72)
39位からスタートした香妻陣一朗が6バーディ、1ボギー、この日のベストスコアに並ぶ「67」をマーク。姉で女子プロゴルファーの香妻琴乃が応援に駆けつける中、通算5アンダーの10位タイに浮上して決勝ラウンドに進んだ。
初日から2日間にわたり、今週を休養に当てた琴乃がロープの外から観戦。「向こうから(応援に)来るって言われて」と、姉に見守られながらの予選ラウンドを好位置で終えた。「来たからどう、というのは…。関係ないと思います」とそっけない反応ながらも、姉が9月に飾ったツアー初優勝は弟にも少なからず変化を与えた。
「刺激にはならなかったけれど、姉ちゃんが優勝してうれしかったし、親も喜んでいた。僕も優勝して、親を喜ばせたいとは思いました」。
それよりも初優勝への意識を強める存在になったのは、ともに横峯さくらの父・良郎さんが主宰の「めだかクラブ」で腕を磨き合い、8月「RIZAP KBCオーガスタ」で初優勝した同じ鹿児島県出身の出水田大二郎だ。幼なじみからは「お前も勝てるよ、とは言われました」とハッパをかけられた。今季は秋吉翔太や出水田、稲森佑貴など九州勢が次々と初タイトルを手にし、周囲に“次はお前が勝てよ”と言われることが増えたという。
今季は夏場から予選落ちが続き、賞金ランキングは69位。来季シードを得られる65位の圏外にとどまっているだけに「久しぶりに60台が出てうれしい」と表情は明るい。この日は、今季の平均パット数で1位にとなったグリーン上のプレーが冴え渡った。苦戦が続く中、上位で迎える決勝ラウンド。「本当に久々なので楽しみですね」と自らのプレーに期待を込めた。(兵庫県加東市/塚田達也)