石川遼は「アプローチがカギ」 芥屋GCの高麗芝での戦い方
◇国内男子◇RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント 事前情報(22日)◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡)◇7151yd(パー72)
米ツアーから国内ツアーにカムバックし、選手会長として今季を戦っている石川遼はここ2年、優勝から遠ざかっている。最後のタイトルは2016年に、ここ芥屋ゴルフ倶楽部で挙げた通算14勝目。以来、2年ぶりの出場となる。
国内ツアーのオープンウィークが続いた夏場は地区オープンなどに出場した。苦戦が続いたが、スイングの出来には納得している。「体を使って打てている。(この感覚は)10年ぶりくらい。アイアンの飛距離は5ydくらい伸びている」と評する段階だ。2年前は腰痛による長期離脱を経た復帰2戦目だった。「今の方が昔よりも確信のあるものが増えている感じがする。体の状態も良く、ゴルフに対して不安がない」という。
ショットに自信が芽生えた今だからこそ、今週のキーポイントは「ショートゲーム」と読んだ。アプローチの自主練習を重ねてきたとはいえ「ラフが深く、グリーンが硬いコンディションでは詰めていない。試合で合わせていく感覚」と、“実戦での一打”にかなうものはない。
芥屋ゴルフ倶楽部は国内男子のツアー競技(サーキット大会を除く)で唯一、高麗芝のグリーンが採用されているコース。2013年から米国人グリーンキーパーのアンドリュー・マクダニエルさんがコース管理部に入り、転がりの良いフェアなコンディションになった。とはいえ、この芝種ならではの特色もある。
石川は「ボールが減速を始めるところが、(ベント芝などよりも)先にある。良い回転で、しっかり打てれば曲がらずに真っすぐ行く」と解説。また、アプローチでも「順目と逆目のスピードの違いは感覚的には洋芝の倍くらいある感じがする。スピンが入るボールとかでは、逆目でいきなりファーストバウンドで食われたり、(奥に)下る面でスピンがすぐにほどけたりする。そういう意味も含めてアプローチは重要だと思います」。節目の一勝は、ショットの充実度だけでは勝ち取れない。(福岡県糸島市/桂川洋一)