2018年 ダンロップ・スリクソン福島オープン

不調のきっかけはどこに それでも岩田寛は歩みを止めない

2018/06/22 07:20
悩める岩田寛…でも練習をやめるわけにはいかない

◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン 初日(21日)◇グランディ那須白河ゴルフクラブ (福島)◇6961d(パー72)

「今の状態にすればスコアは良かったですね…」。トップと2打差のスタートにも表情はさえない。今季賞金ランキングで70位と出遅れている岩田寛は8バーディ、2ボギーの「66」。6アンダー5位タイの発進とは裏腹に、手応えはわずかだった。

スコアを伸ばしたホールを見れば、ショットが次々とピンに絡んだことがわかる。前半からバーディパットの距離は「1番は3m、6番は20㎝、7番は3m…」。9番以降の5つのバーディは、すべて1m以内から決めたもの。振り返ってみてようやく「あ、結構(チャンスに)ついてますね」と言うほど、岩田はショットの状態に悩んでいる。

「でも今の状態ではしょうがないから、なんとか頭を使ってきょうはやりました」。2週間のオープンウィークも地元の仙台で打ち込み続けた。球数は数えず、長時間ひたすら感覚を呼び戻そうとするだけ。「全米オープン」をテレビで眺めては「(米ツアーに)戻りたい。あそこでやりたい」と昨夏まで過ごした米国に思いをはせるが、「でも今の状態じゃムリ。まったくイメージが湧かないし、自分の動きたい動きにならない。一回変なのが出ると止まんなくなっちゃう」とがく然とする。

ツアー会場のドライビングレンジで、「(打席の)近くにいる人」に声をかけては修正ポイントを指摘してもらう日々。思い切ってクラブをいったん置いてリフレッシュする、という手もありそうだが、岩田の考えは少し違う。

「今はやらなくてもいいのかもしれないけど、何年か経った時に(上位選手と)もっと差が開いちゃうかなって…」と、つぶやいた。(福島県西郷村/桂川洋一)

2018年 ダンロップ・スリクソン福島オープン