2018年 関西オープン

アジア下部ツアー優勝の比嘉一貴 QT失格から再起を誓う

2018/05/16 18:29
失意のQTから再起。アジア下部ツアーでプロ初優勝を飾った比嘉一貴

◇国内男子◇関西オープンゴルフ選手権競技 事前(16日)◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7124yd(パー72)

2012年から6年間ナショナルメンバーに選出され、東北福祉大学の副キャプテンとしてチームを牽引。若手の有望株として2017年末にプロ転向した比嘉一貴が今週、予選会突破によりレギュラーツアーのプロ初戦を迎える。

大学在学中にはじめて挑戦した昨年のQTは、「最悪の形で」幕を閉じた。サードQTの第2ラウンドにスコア記入を誤り、過少申告により失格。QTランクは634位にとどまり、2018年のレギュラーツアーはおろか、下部ツアーの出場も厳しい状況になった。何よりも、「僕を応援してくれる、たくさんの人の期待を裏切ることになってしまった。そこが一番しんどかった」と振り返る。

戦いの場を海外に求めた比嘉は、今年1月に受けたアジアンツアーのQTを45位で終了。下部ツアーの出場資格を確保すると、4月末に初出場したバングラデシュ開催の「BTIオープン」でプロ初優勝を飾った。来週は、再びアジア下部ツアーに出場するためタイに渡る。まずは年間の賞金ランキングで上位5位以内に入り、来季の一部ツアーに昇格することが当面の目標だ。

1年目から日本ツアーで活躍するプランは思わぬ形で崩れたが、かねて海外志向が強かった23歳は「試合もいっぱいあって充実している」とプレーができる喜びを噛みしめている。「ADT(アジア下部ツアー)でも良いスタートが切れたし、“世界に出ろ”という導きだったのかなとも思う。今年は修行の年。来年に向けて、より大きなフィールドでプレーするための準備の年にしたい」と力を込めた。

158cmの小柄な体に秘めるポテンシャルの高さは誰もが認めるところ。「試合さえあれば活躍していける自信はある。今後(日本の)レギュラーツアーの予定はないので、ここで次の試合につながるように結果を残したい」と、日本でも少ないチャンスを生かしたい考えだ。(兵庫県小野市/塚田達也)

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