プロアマ戦は途中交代 チャン・キムが本戦出場へ見せた意地
◇国内男子メジャー◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前情報(29日)◇東京よみうりカントリークラブ(東京)◇7023yd(パー70)
開幕前日に行われたプロアマ戦。賞金ランキング3位のチャン・キムは、4ホールをプレーしたところで、腰痛のため「これ以上スイングができない」と訴えた。国内ツアーの規定では、いかなる理由があっても、プロアマ戦を棄権したら本戦には出場できない。残りホールのプレーはウェイティングの小鯛竜也に交代したものの、キムは残り14ホールを歩いてその組に帯同。棄権扱いとはならず、本戦出場の権利を確保した。
キムは3週間前の「三井住友VISA太平洋マスターズ」でも、第2ラウンドのスタート前に腰痛のため棄権した。「3カ月休みなしでプレーして、その疲れがたまっての状況だと思う。(あすは)出場したいけど現時点では分からない。腰の状態が分からないので、詳しい状況を医者に診てもらってから判断したい」と続けた。
米PGAツアーや欧州ツアー、アジアンツアーでは、ケガや体調不良を理由にプロアマ戦を棄権しても、本戦には出場できる。国内男子ツアーでは、過去に棄権者が続出したため、約10年前に現在のルールに変更された。国内女子ツアーでは、プロアマ出場選手は1打だけでもプレーすれば、その後に途中交代しても本戦出場は可能だ。
「トーナメントはスポンサーがいないと開催できない。プロ選手として、プロアマ戦で大切なゲストと一緒に過ごすことに最善の努力を費やさないといけないことは理解している。しかし、もう一つの側面として、軽い風邪程度ならまだスイングはできるけど、今回のように腰が痛くてまともにスイングができないという状況は、また別次元だと思う。長期間、回復に時間が掛かってしまう深刻な事態になることも考えられるので、トレーナーや医者に診てもらうなど、何か免除があってもいいと思う」と訴えたキム。
プロアマ戦が終わった午後3時過ぎ、ようやくコースを出て病院へ向かった。(東京都稲城市/今岡涼太)