20戦目でついに 5季ぶり復帰の49歳・伊澤利光が予選突破
2017/11/25 08:31
◇国内男子◇カシオワールドオープン 2日目(24日)◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知)◇7315yd(パー72)
「ようやく通りました」。49歳はやっぱり目じりを下げて言った。1オーバーの39位タイから出た伊澤利光が3バーディ、2ボギーの「71」で回り、通算イーブンパーの38位タイで決勝ラウンドに進出した。生涯獲得賞金25位以内の資格で参戦した今季、出場20試合目にして初の予選通過だ。
5シーズンぶりの本格参戦となったシーズンは苦労の連続だった。肉体的には「ほぼほぼ大丈夫」と言いながら、ブランクが試合勘を鈍らせたことは否めない。「夏くらいに慣れればだいぶ違ったでしょうけど、しばらく休んだからしょうがない」。1ラウンドの平均ストローク「75.03」は全体103位と低迷した。
スイングで試行錯誤を重ね、予選落ちした翌日に朝から会場でボールを打ち込むときもあった。決勝ラウンドを戦う選手たちの邪魔にならないよう、ドライビングレンジの隅で身を小さくしながら…。「(今季の)最初は知らない選手ばっかりだから、同じくらいの(年代の選手)がいると、うれしくてしょうがなくて。話し相手がいるって。若い選手に『いくつ?』って聞くと25歳とか…。飛ぶ選手が多くなった気がしますよね」と苦笑いする。
前週までの年間獲得賞金はもちろんゼロ円。それでも来年度の出場権獲得をあきらめるつもりはない。「(今大会で)優勝か2位くらいでないと。差はあるけれど、そこしか目指すところはないんで頑張ります」。次週の最終予選会受験も視野に入れながら、ベテランの闘志は煮えたぎっていた。(高知県芸西村/桂川洋一)