2017年 ダンロップフェニックス

「ファー」は2回 石川遼は1オーバー49位

2017/11/16 18:35
初日を予選通過圏内で終えた石川遼。手応えも悪くはない

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 初日(16日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎) ◇7027yd(パー71)

左にドッグレッグしたスタートホールの10番(パー4)。石川遼のティショットは、やや右に出て奧の林へと突き抜けた。「ミスはミスだけど、そんなに悪くないショット」。この日、3バーディ、4ボギーの「72」で、1オーバー49位とした石川の表情は明るかった。

一ツ葉海岸沿いに200年前に植えられた黒松の森を縫うように作られたフェニックスCC。球を曲げると、待ち受けるのはくねくねと幹を伸ばした松林だ。この日、佐藤賢和キャディが「ファー」と叫んだのは2回。その2回を含む4ボギーは、いずれも松林に打ち込んだ。それでも「さすがに林に入れると厳しいけど、また一からやり直しという感じではない。満足できてはいないけど、練習場と試合のギャップが一気に埋まってきた」と、うなずいた。

最終9番でグリーンに向かって歩く石川に、ロープ外から小さな女の子が「がんばってー」と精一杯の声を張った。石川は、にこやかにグローブをはめた左手を振り返した。母親にうれしそうな笑顔をみせた女の子は、遠のいていく背中にもう一度「がんばってー」と声援を送った。

重ねてきた練習が、ようやく形になろうとしているのか。「ずっと探し続けていたピースが見つかって、謎が解け始めてきた」と石川は胸を張った。(宮崎県宮崎市/今岡涼太)

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