2017年 ANAオープン

時松隆光も想定外 7連続予選落ちから優勝争いへ

2017/09/16 18:31
スランプ脱出から間もない時松隆光が優勝争いへ。ツアー2勝目のチャンスをつかんだ

◇国内男子◇ANAオープンゴルフトーナメント 3日目(16日)◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース (北海道)◇7063 yd(パー72)

5月から続いた7試合連続予選落ちから、本人も「想像もできなかった」と驚く首位奪取だ。3打差を追う5位から出た時松隆光が1イーグル6バーディ、1ボギーの「65」とし、通算13アンダーの首位タイに浮上。不振のどん底にいた24歳が、2016年7月「ダンロップ・スリクソン福島オープン」に続くツアー2勝目のチャンスをつかんだ。

シードプレーヤーとして初めて臨むフルシーズンは、結果を気にするあまり春先からスイングが委縮し、ショットのスランプに見舞われた。スイングにいろいろと調整を加えても改善は見られなかったが、過去の記録映像から好調時のフルスイングを思い起こしたのが8月中旬ごろ。週を追うごとにショットの精度はよみがえり、前週の「日本オープン」予選会では2日間を60台で並べて2位通過。自信を深めて今週へと乗り込んだ。

好スコアを演出しているのは、この日パーオン率100%を記録した“病み上がり”のショットだ。「プロらしいプレーができました」と苦笑いで振り返る後半では、12番と17番(いずれもパー5)の3打目をピンそば1mに絡めてバーディ。この数カ月で嫌になるほど打たされた林からのトラブルショットも格段に減り、「スイングが良い方向に向いていることは間違いないと思う」と言い切った。

「あしたもこのプレーができれば間違いなく自信になる。優勝はしたいけれど、まだ自分に何が足りないかをしっかり把握できればと思います」。苦しみを乗り越えてのツアー2勝目は、これまで以上の大きな価値を持つはずだ。(北海道北広島市/塚田達也)

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