ツアー未勝利の21歳が存在感 鍋谷太一が12位で最終日へ
2017/09/02 18:58
◇国内男子◇フジサンケイクラシック 3日目(2日)◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7566yd(パー71)
プロ6年目の21歳が、難関・富士桜で存在感を高めた。16位から出た鍋谷太一が5バーディ、4ボギーの「70」と1つ伸ばし、通算イーブンパーの12位に浮上。ツアー初優勝に向けて「僕の最高のゴルフが出来れば、可能性はあると思う」と、志高く5打差の首位を追う。
2つ落として迎えた後半のスパートが光った。14番では左ファーストカットから145ydをPWで打ち、ピン奥1.5mに絡めてバーディ。続く15番(パー5)、さらに3.5mを決めた16番と3連続バーディでリーダーボードを駆け上がり、「開き直れて行けたのが良かった」というバックナインのプレーにうなずいた。
今週のキャディを務めるコーチで父の忠治さんの勧めもあり、52度と58度だったウェッジを7月上旬から51度、55度、59度の3本構成に変えた。「110yd、120ydあたりの精度が上がった」とともに、ショートゲームへの対応の幅も広がったという。最難関ホールの5番パー4(535yd)では、グリーン右手前のセミラフから15ydを59度でチップインバーディ。この日の5番ではわずか2人か記録していない価値あるバーディに、「獲れるとは思っていなかったので、メチャクチャでかかった」と笑顔を向けた。
2011年の「フジサンケイジュニア」優勝の資格で初出場した12年大会は98位で予選落ち。マンデートーナメント突破で出場した15年大会は、カットラインにわずか1打届かなかった。「ここで良いスコアを出せて成長を実感できている」という感触を、最終日に確かなものとしたい。(山梨県富士河口湖町/塚田達也)