若パパゴルファー 2罰打の秋吉翔太&10年目・小鯛竜也が初のトップ10
◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン 最終日(30日)◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(福島県)◇6961yd(パー72)
27歳の秋吉翔太が、キャリア初のトップ10入りを決めた。秋吉は前日3日目の15番でボールプレースの処置を誤り、ホールアウト後に2罰打を科された。それがなければ首位スタートだったが、12アンダー6位からティオフ。6バーディ、1ダブルボギー「68」で回り、通算16アンダー6位タイで終えた。
前日に同じ組でプレーしたホ・インヘ(韓国)から指摘され、スコア提出所で2ペナルティを受け入れた秋吉は最終日、5番までに3バーディを決めて一時は首位に並んだ。一夜明け、気持ちを切り替えてプレーできたことはスコアが証明。7番のダブルボギーが響いて初優勝はならなかったものの、プロ9年目でレギュラーツアー初のトップ10に納得した。「正直言って、4日間楽しかった。名前が売れて、ギャラリーの方から『秋吉』『頑張れよ』と言われてうれしかった。早くツアーに戻って、もっと名前を呼ばれるようになりたい」
同じく27歳の小鯛竜也も16アンダー6位で終え、こちらもトップ10は初めて。「3日目に伸ばせなかった(72)ことが、すごく悔しくて攻めるゴルフをしようと思った」と、堅実だったマネジメントに変化を加え、最終日は4つのパー5ですべて2オンを狙った。2番からの4連続を含む8バーディ(1ボギー)の「65」もツアーで自身ベストスコアとなった。
17歳でプロ転向し、苦労を重ねて今季はプロ10年目。「練習ラウンドのやり方、体の休め方といった、ツアーでの過ごし方が分かってきた」という。昨年末のQTと下部ツアー出身選手の出場優先順位を入れ替える、今季の第1回リランキングは今大会終了時点での獲得賞金で決まった。小鯛はランク5位に。「すごく手ごたえを感じる。やり切った、とはいえない中で良いスコアが出せた。これで来週から、後半戦にも(多くの試合に)出られる」と喜んだ。
秋吉は昨年、長男・湊斗くんが誕生。小鯛も2児の父。若きパパゴルファーたちが、東北唯一のトーナメントをキャリアのターニングポイントだったと振り返る日は来るか。(福島県西郷村/桂川洋一)