打倒スコット「行動に移すしかない」谷原、小平が1打差で最終日へ
◇国内男子◇SMBCシンガポールオープン 3日目(21日)◇セントーサGCセラポンC(シンガポール)◇7398yd(パー71)
悪天候による中断を挟み、3日続けて日没サスペンデットになる中で、谷原秀人、小平智の2人が首位と1打差の通算7アンダー、暫定5位に浮上した。あす、谷原は残り3ホール、小平は残り4ホールの第3ラウンドを行って、そのまま最終ラウンドへと突入する。
36ホールを終えて4打だった首位との差が、背中の見える1打差に近づいた。最終組の4組前から出た谷原は、出だしの1番をバーディとすると、4番、7番と前半2つのパー5できっちりとバーディを奪い、通算8アンダーへ。最終組で回るアダム・スコット(オーストラリア)が12番で3パットのボギーをたたくと、首位タイに躍り出た。
12番は4mのパーパットをしぶとく沈めたが、続く13番、14番は1ピンほどのバーディパットを決めきれない。「(雨が降って)ちょっと重くて届いてない」ということに加え、「もう、暗くて見えなかった。はっきり言って…」という難コンディションも災いした。
今大会で優勝すると、世界ランキングポイントは26点。国内ツアーの昨年実績では「日本オープン」に次ぐ高ポイントの大会だ。「上も伸びていないので、思い切ってやるだけ」という谷原。その先には目標とする「マスターズ」出場も見えてくる。だが、「考えても優勝できないし、行動に移すしかない」と、自身のやるべきことに集中した。
同じく首位と1打差の小平も「外国人選手にも勝ちたいし、やるからには一番を目指して頑張るだけ」と迷いはない。この日は7番(パー5)から3連続バーディを奪取。8番(パー3)はグリーン手前から15ydをチップイン。続く9番は残り170ydの第2打を7Iでピンの根元30センチにぴたりとつけた。「セーフティに行くならフェードで左から右の傾斜に沿って打っていくのがセオリーだけど、僕は攻めたかったのでピンを狙って打っていった」と、攻めの姿勢を貫いた。
「あすは15アンダーくらいを目指して頑張りたい」と意気込む小平。首位に並ぶのはスコットら外国勢4選手。海外志向も強いだけに、心中には一段と燃えるものがあるはずだ。(シンガポール・セントーサ/今岡涼太)