故障明けで好発進 高山忠洋の欲望コントロール
2017/01/19 21:31
◇国内男子◇SMBCシンガポールオープン 初日(19日)◇セントーサGCセラポンC(シンガポール)◇7398yd(パー71)
ツアー通算5勝の高山忠洋が6バーディ、3ボギーの3アンダー「68」で終えて暫定11位。上がり3ホールで2ボギーを叩いたが、今季初戦に好スタートを決めた。
「後半、少し(球が)散り始めたけど、仕方ないかな」。昨秋に左手の薬指付け根を痛め、同時期に左もも裏側2カ所の肉離れも発症した。満身創意でなんとかシーズンを乗り切ったが、昨年12月の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」を終了後、ラウンドしたのは年明けのハーフ2回だけ。練習場に行ったのも1回という。
今大会には「超音波が出るものと、衝撃波の出るもの」という2つの治療器具を持ち込んで、「温かいところで伸ばしてあげないと」と、リハビリも兼ねている。セントーサ島にある人工芝の施設でランニングとストレッチをすることも、毎日の大事な日課だ。
「最初はピンが遠く見えました。グリーンも速いと分かっているのに打ってしまう。欲望を抑えるのに必死です」。ラウンドから離れていたことから感じる難しさも「初日にピタッと合わせるんじゃなく、逆算して徐々に上がっていく」と最終日に向けて、体調も試合勘も上げていく構えだ。
もちろん、客観的に判断すれば初日の結果は「上出来」という。だが、「やっぱり悔しいのがプロなのかな」と取りこぼした終盤3ホールを許すことはできなかった。(シンガポール・セントーサ/今岡涼太)