「しんどい」体にむち打って 世界転戦中の谷原秀人が首位発進
◇国内男子◇SMBCシンガポールオープン 初日(19日)◇セントーサGCセラポンC(シンガポール)◇7398yd(パー71)
国内男子ツアーの2017年シーズン初戦。7バーディ、1ボギーの6アンダー「65」とした谷原秀人が暫定首位タイで滑り出した。
前週のハワイから約20時間かかった移動に38歳の谷原は「もうすぐ40歳ですからね。しんどいですよ」と苦笑い。「でも、うまくケアが出来ているので、きょうのところは大丈夫」と好スコアも相まって、表情はやわらかかった。
この日は得意のパットが冴えた。スタートホールの10番で6m、続く11番で4mを沈めると、14番では7mを流し込んで早々に3バーディ。続く15番はティショットを左サイドの海に入れたが、ドロップ後の3打目をピン上10mに乗せると、これを沈めてパーセーブ。ギャラリーから悲鳴に似た歓声が飛んだ。
「癖のあるコースなんで、ハワイと似ているような感じで打っています。ハワイより芝目はないかなと思うけど、結構スピードが出ているので気を付けながらやっています」。自身の今季初戦で27位となった、ハワイの流れは健在だ。
現在、世界ランクは54位。「マスターズ」出場圏内となる50位も目前に迫っている。例年の同時期と比べたモチベーションの高さは、「うーん多少(苦笑)」という程度だが、今後は次週のミャンマーの他、3月上旬の「WGCメキシコ選手権」へ出場予定。3週間後の欧州とアジアの共催試合「メイバンク選手権マレーシア」の推薦出場も打診中だ。
不惑に迫る体にむち打つのも、4月の大舞台を目指すから。「今日が(パットが)入り過ぎ。アンダーパーが出ていれば良いところに行くと思うので、毎日アンダーパーを目指して頑張ります」。淡々とした口調にも、熱い思いをのぞかせた。(シンガポール・セントーサ/今岡涼太)