思い出の1本でゴルフをしよう 石川遼が未経験者にプレゼント
ゴルフに興味はあるけれど、どう始めていいのか分からない。そんなゴルフ未経験者に新たな一歩を踏み出してもらおうと、石川遼(特定非営利活動法人石川遼ゴルフ振興事業団)と関西テレビ放送は11日、奈良県の春日台カントリークラブで「First Golf Festival」と題した無料のイベントを開催した。
イベントに参加したのは、小学生~高校生の部86人と、18歳~30歳の男性の部79人の計165人。午前中は大阪学院大学高校ゴルフ部の選手らの協力で、実際のコースを使い、1Wショットやアイアンショット、バンカー、アプローチ、パターを体験。午後は石川と“百獣の王”ことタレントの武井壮さんの2人が3ホールを実際にプレーし、トーナメントの観戦方法や、マナーやエチケットなどを軽快なトークを交えてレクチャーした。
その後、クラブハウス内で交流会が行われ、参加したジュニアからの「夢は何ですか?」というストレートな質問に「世界の4大メジャーで優勝すること」と応じた石川。ゴルフ人気拡大には、今回のようにピラミッドの底辺を広げるだけではなく、トップレベルの引き上げも重要という思いがあり、その役割を担っている1人が自分自身という自覚もある。「こういう活動は自分の責任感やモチベーションにもなる」と、フレッシュな空気に触れて、世界を目指す気持ちをより一層強くしていた。
「7カ月くらい前に“初めてゴルフクラブを触るのがゴルフ場っていうのは面白いよね”という話をしていた。その夢に賛同してくれる人たちがいて、この企画が実現できた。1人じゃできないし、感謝でいっぱい」と感慨深げに語った。参加者たちには、おみやげとしてキャロウェイゴルフやダンロップスポーツから提供されたゴルフクラブが1人1本ずつ用意され、「1本のクラブがあれば練習場へ行ける。このクラブを思い出の1本にしてほしい」と、石川の思いを込めて手渡された。
石川は「僕がゴルフを始めたころは“楽しい”よりも“悔しい”の方が多く記憶に残っている。悔しさをバネに毎日毎日練習していた」という。それでも、イベントでまず伝えたかったことは、ゴルフをする楽しさだ。マナーやエチケットを繰り返し教えていたのも、それが理由。「楽しくゴルフをやるためには、まず気配りや周りの人への心遣いが大切になってくるから」と、初々しい拍手と歓声、感嘆に満ちた冬の1日を振り返った。(奈良県天理市/今岡涼太)