「100回に1回」のチップイン!パク・サンヒョンはメジャーと知らず優勝
2016/12/04 18:08
◇国内男子メジャー◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日(4日)◇東京よみうりカントリークラブ(東京)◇7023yd(パー70)
最終18番の劇的なチップインバーディで優勝をかっさらったのは、第3の男パク・サンヒョン(韓国)だった。
過去にもドラマを生んできたパー3(227yd)の名物ホール。2番UTで果敢に攻めたパクのティショットは、グリーン右のラフにこぼれた。カップまでは8m。「バーディになるか、ボギーになるかしかない」との覚悟で、52度のウェッジでロブショットを繰り出すと、白球はグリーンの傾斜を伝わり、そのままカップに吸い込まれた。
スタンドからどよめく大歓声。逆転で日本ツアー初勝利をつかんだパクは「10回では1回も入らない。100回やって1回入るかどうか」というミラクルショットを振り返った。2013年大会の最終日に18番でチップインパーを決めてツアー初優勝を遂げた選手会長・宮里優作は表彰式のあいさつで「宮里優作ばりのチップインを見せてくれた」と称えた。
「JTカップがメジャーとは知らずに優勝を迎えた。今年の目標はJTカップに出ることだった」と、本人も思いもしなかった形での1年の締めくくりとなった。妻イ・ビナさん(33)と長男シウォン君(3つ)も“東京観光”の気持ちで前日から来日。クラブとシューズに「C1(シウォン)」と刻印する家族思いの33歳は、クリスマスを前に最高のプレゼントを届けた。(東京都稲城市/片川望)