ケプカも絶賛 2位池田勇太が充実の「61」
◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 最終日(20日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎) ◇7027yd(パー71)
5ストローク先を走る世界ランク21位への挑戦。3位からスタートした池田勇太(世界ランク55位)は11バーディ、1ボギーの「61」と猛追したが、リードを守り切ったブルックス・ケプカに1打届かず、通算20アンダーの単独2位に終わった。
“日本人の意地を見せたい”とは、3日目終了後の池田の言葉。結果的には今季5回目の2位にとどまったが、その表情は清々しいものだった。「日本人の意地を見せつけたでしょう」。そう胸を張るのも納得の内容だ。この日の「61」ストロークは自己ベストを1打更新するとともに、コースレコードに並ぶ数字。さらに18Hでの11バーディも、自己ベストと大会レコードを1つ更新するものだった。
最初の1番で1m、続く2番で3mを決めて連続バーディ発進。4番、5番も連続で獲ると、7番(パー5)で早くも5つ目。同じく前半で5バーディを重ねたケプカと5打差のまま、勝負のサンデーバックナインへと折り返す。
流れが変わったのは直後の10番から。池田がバーディ、ケプカがボギーとして一気に3打差へ。池田は続く11番も伸ばして2打差に迫ると、14番で4m、15番で5mを決めて19アンダーとし、ついにケプカを捉える。最終的には17、18番で連続バーディフィニッシュとしたケプカに逃げ切られ、「最後に締めてくるのは、ワールドランカーの力だと思う」と力量の差を認めたが、ケプカも「『59』でも出されたらお手上げだと思っていた。素晴らしいプレーだった」と称賛する会心の内容だった。
2000万円を加算した今季賞金は1億6749万7703円に達し、2位にいた賞金ランクは谷原秀人を抜いて1位に浮上。その差は僅か472万円とあり「どうせ最終戦までもつれこむと思っている」と関心は薄かったが、初めての賞金王にもっとも近い位置で残り2試合に突入する。(宮崎県宮崎市/塚田達也)