18ホールをすべてバーディ 石川遼はプロアマ戦で会心の『54』
◇国内男子◇ANAオープンゴルフトーナメント 事前情報(14日)◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース (北海道)◇7063 yd(パー72)
ディフェンディングチャンピオンで大会ホストプロの石川遼が、15日に開幕する「ANAオープン」で今季国内4戦目を迎える。
この日のプロアマ戦は、4人1組のスクランブル方式(チーム全員がティショットを打ち、第2打以降はチームとしてベストポジションと思われるボールを選択し、その地点からまた全員が打つ)で行われ、石川率いるチームは、18ホール全てでバーディを奪い、トータルスコアを会心の『54』(パー72)にまとめ、18アンダーで優勝した。
バーディが続きプレッシャーのかかる場面では、同伴競技者の緊張感が増す中「最後の方はプロゴルファーの(優勝争いの)気持ちになれたんじゃないかな」と、1打の重みとプレッシャーを共有。17番(パー5)ではチームメートから託されたグリーンカラーからの第4打をチップインさせるショットを披露すると、続く18番では第2打をピンそば約1mにつけて、バーディラッシュの流れを絶やさなかった。
「きょうは今までで一番楽しく、スコアに対して一番緊張したプロアマだった」と振り返った石川。復帰2戦目となった3週間前の「KBCオーガスタ」で優勝、翌週の「フジサンケイクラシック」では2位の好成績を挙げており、大会連覇に向けてショットの仕上がり、体調はほぼ万全の様子だ。
「プロゴルファーにとって、プロアマはトーナメントとは別物ととらえている。練習ラウンドととらえているプロもいるけれど、自分のプレーが最優先だとは思っていない」という。「良い雰囲気で終始楽しくプレーできたら最高。ゲストとスポンサーに喜んでもらうためにプロゴルファーが呼ばれるのであって、ゴルフがうまいだけではダメ」と、持論を展開した。
「招待されたみなさんが良い時間になるように」と精一杯の“おもてなし”で臨んだプロアマ戦で手にした優勝。大会連覇への吉兆?という問いかけには「あしたになってみないと分からないし、良い準備をしないといけない」と本気モードにギアを入れ、人影まばらなパッティンググリーンで、球を転がし続けた。(北海道北広島市/糸井順子)