2016年 ネスレマッチプレーレクサス杯

滑り込み出場 22歳・時松隆光が信じる「もしかして」

2016/07/28 18:35
32人の出場者のうち最後の1枠に滑り込んだ時松隆光。1回戦は前年王者に挑戦する ※画像は大会提供

国内男子のツアー外競技「ネスレマッチプレーレクサス杯」は29日(金)、北海道の恵庭CCで開幕する。出場32人の最後の1枠に滑り込んだのは22歳の時松隆光。前週の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」で果たしたツアー初勝利が決め手となり、優勝した当日の夕方に、大会関係者からオファーの連絡が舞い込んだ。

実家の福岡県に戻る予定を急きょ北海道行きに変え、26日(火)から2日間は雨に打たれながら9ホールずつ練習ラウンドを敢行。開幕前日の28日(木)にはプロアマラウンドをこなしてコースチェックを終えた。「出させて頂いて光栄。(実力的に)僕が一番下のようなものなので、誰と当たってもなるべく最後までもつれこめるように頑張りたい」と謙虚に話した。

「ようやく実感が湧いてきた」というツアー初優勝の反響は想像以上のものだった。祝福のメッセージが携帯電話に100件以上も届き、実家にも多くの花が贈られたという。「これからが本当に大事になる」。プロ5年目の初タイトルは、同時にプロとしての自覚をいっそう高める契機にもなった。

1回戦は前年王者の武藤俊憲とぶつかる。最初から難敵が立ちはだかるが、「マッチプレーは何があるかわからないので、“もしかして”を信じてプレーしたい」と、狙うは“末席”からの下剋上だ。前年大会では、同世代の堀川未来夢が1回戦で石川遼を破り、名前を広めた。「粘って、粘って、上の選手を倒せればいいですね」。注目のプロ5年目が、さらなるシンデレラストーリーを描くか。(北海道恵庭市/塚田達也)

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