体調不良、練習なし…キム・キョンテが賞金王へと続くベストスコア
2015/11/20 18:23
今週ばかりは“無印”のはずだった。賞金ランキングトップを独走するキム・キョンテ(韓国)。2週前の「WGC HSBCチャンピオンズ」を終え、体調不良から前週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」を欠場。ティグラウンドに立つのもやっとという状態で臨んでいる「ダンロップフェニックストーナメント」で、2日目にベストスコア「65」を叩き出し、38位から通算4アンダーの5位タイに浮上した。
「火曜日の練習はしんどかった。下(地面)が揺れているような感じがしてすぐにやめた。この状態で上に行くのは無理」。これが開幕前日の言葉だ。
実際にプロアマ戦が大雨のため中止になったその日から、練習をしていない。咳も止まらない。それでもこの日「きのうはアドレスすると(ショットの)イメージが消えてしまっていたけれど、きょうは少し集中できた」と、6バーディのノーボギーラウンドを決めた。
オフになった前週の水曜日、韓国に帰るとあまりの高熱で空港での検疫に引っかかり、そのまま病院へ直行した。検査の結果、インフルエンザではなかったが、依然として本調子には程遠く、声はかすれ、眠りも浅い。
そんな中で“省エネゴルフ”を誓いながら、一気に優勝争いに加わった。シーズンは残り3試合。賞金レースで2位の池田勇太に約6876万円差をつけており、今大会3位以上で自身2度目の賞金王戴冠の可能性があり、優勝なら文句なしで決定する。
「自分は最終日はもちろんだけど、3日目のプレーを大事にしてきた。あしたが一番大きい。勝負できるくらいの位置をキープしたい」。咳払いをしてインタビューを終えると、足早にクラブハウスに身を隠した。(宮崎県宮崎市/桂川洋一)