2015年 フジサンケイクラシック

前夜にコンビニで“修造本”購入 平本穏が5位で決勝へ

2015/09/04 19:32
昨夜に手にした松岡修造氏の本が起爆剤に? 5位で決勝ラウンドに進んだ平本穏

国内男子ツアー「フジサンケイクラシック」2日目を13位から出た平本穏(ひらもと・やすき)が4バーディ、2ボギー「69」でプレーし、通算3アンダーの5位に浮上。今大会4度目の出場にして初の決勝ラウンド進出を上位で決めた。

平本は2007年にプロ転向の29歳。前年に初シードを手にしてフルシーズンを戦う今季は、今週を前に賞金ランクは86位と、シード獲得ライン(同75位)までもう一息の位置にいる。前週「RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント」では5位で3日目を終えながらも、最終日に「74」を叩いて24位に終わり、早くシードを確定させたい平本にとって悔しさ募る週末となった。

「メンタルが弱いんです」と自嘲気味な言葉でさらりと前週を振り返った。きっと何度も自分に吐き捨ててきた言葉に違いないが、いつだって現実は堪える。昨夜、夕食後にホテルの近くにあるコンビニに立ち寄った際、思わず本棚に置いてあった1冊の本を手にしていたという。

『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』。「自分に言われているような、良いことがたくさん書いてあった」。平本は、数ページめくった本を手に迷わずレジへと向かった。

中でも心に響いたのは、“何万球打ってきたんだ!思い出せ!”という松岡氏の言葉。この日、1mから2mほどのパーパットを打つ前に「思い出しながら」しびれるパットを粘り強く沈め続けたという。「言葉1つで変われるのかな」。気持ちも新たに再び上位で迎える決勝ラウンドは、29歳にとっての試金石となりそうだ。(山梨県富士河口湖町/塚田達也)

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