“スロースターター”の選手会長 池田勇太の季節が到来
2015/08/27 18:43
国内男子ツアーはオープンウィークが相次いだ前半戦から、ようやく大会が連なる晩夏の候を迎えた。今季賞金ランキング41位、トップ10入りもわずか1回の池田勇太もいよいよ本気の時だ。福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開幕した国内男子ツアー「RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント」初日。8バーディ、2ボギーの「66」で回り、6アンダーの首位タイで滑り出した。
これまで手にした通算12勝のうち、9勝を8月以降に挙げた。2009年の同大会チャンピオンは、インからの出だしで流れをつかんだ。10番をバーディ発進とすると、続く11番でティショットを前方の木に当てながらパーセーブ。その後もバーディを重ねた。
終盤3ホールで1つスコアを落とし「(後半)7番のボギーと、9番パー5でバーディを獲れなかったのが腑に落ちない…」と満点とはいかなかったが「ショットも悪くない。パットももったいないのもあったが、だいたいは良い感じで沈められた」。首位発進を素直に喜んだ。
1カ月ぶりの再開となった日本ツアー。「インドネシアPGA選手権」、マレーシア開催の「ヴァスコリークラシック」が無期限延期。日本ゴルフツアー機構(JGTO)はいずれもアジアに拠点を置くスポンサーの事情、政治情勢の不安定を理由とした。池田は「日本のようにうまくいかないものだと思いました。同時に、選手にも申し訳ないし、迷惑をかけてふがいない」と選手会長として心苦しく思っている。
「ここからは最後まで試合が続く。選手としてプレーで魅せていきたい」。前半戦でたまったコース内外でのうっ憤は、争いが本格化する残りのシーズンで晴らしたい。(福岡県糸島市/桂川洋一)