博多に負けない 修士・横田真一の肉体改造放談
福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開幕した国内男子ツアー「RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント」初日。横田真一が首位に1打差の3位タイで発進した。午後のプレーで7バーディ、2ボギーの「67」。上々の5アンダースタートに口も滑らかになった。
この日の“授業開始”は午後6時前。3月に順天堂大・大学院(医学研究科医科学専攻)の修士課程を修了した43歳は、ホールアウト直後のクラブハウスで、新ネタを何だかもったいぶりながら話し始めた。
1カ月ぶりのツアー再開戦を前に「新たな医学的な“仕込み”をしてきた」とのこと。聞けば今回は「血液検査を受けて生活態度をひとつ改善している」そうだ。以前からの食生活改善も継続した上での取り組み。重要なポイントは「企業秘密すぎて言えない。いまは自分が実験台。結果がコミットされたら言います」と受け流したが、「夏はいつもダメだったのに、きょうは今まで飛んだことがないところまで、飛んだ」と胸を張った。
「若いころとはえらい違いだ。体のために生きている感じ」。毎日飲んでいた酒も、現在では週に2回程度。最高で75kgあった体重も現在は65kgにシェイプアップした。今年の大会のタイトルスポンサーになったのはテレビCMでお馴染み、トレーニングジム運営会社の「RIZAP」。受講はしていないが、修士先生くらいになると下調べは済んでいる。「RIZAP でやっているようなことも、もちろん考えながらやっている。どういう風にやっているか聞いた。“強い痩せ方”を証明したい」
ただし、これも味どころ・博多では実践が難しい。「誘惑がすごい。今週の月、火曜日は耐えられなかった。いっぱい食べるとトータルパワーが落ちる。そこを修復するのが大変。けれど、週1回は体に“食べられるんだ”というサインを送る必要もあって…」。九州の美味の前に完敗したあとは、お湯と水の交代浴で体の血流を回復、促進させるとか。
今年はゴルフに集中し、来年、博士課程に進むかどうかは迷っているところ。
「結論的に言うと、どう血流を上げるということ。自律神経活動を活発にすると、飛距離が出るというのが自分の論文だった」「健康の定義は全身の60兆個の細胞ひとつ、ひとつに、どれだけ良質な血流を上げるかということ」「神経はバランス。どのタイミングで交感神経、副交感神経を有利にするかが大切で」……
授業の続きは、スコアが良ければまたあした。(福岡県糸島市/桂川洋一)