2015年 ダンロップ・スリクソン福島オープン

“左右両打ち”高校生がプロツアーデビュー

2015/07/22 20:30
左右両打ちで注目を集める高校3年生の高橋慧(たかはし・けい)。バッグには左右用のクラブが混在している

福島県のグランディ那須白河GCで23日(木)に開幕する「ダンロップ・スリクソン福島オープン」に、右打ちと左打ちを使い分ける異色のアマチュアがプロツアーデビュー。開志学園高校3年生の17歳、高橋慧(たかはし・けい)がその人だ。

今週のクラブセッティングをのぞくと、6I、8I、PWの3本が左用。自宅には右用と左用のアイアン2セットが用意され、左右打ちの調子によって構成を変えているという。ちなみに4Iから差している他のアイアンはマグレガー、左打ちの3本はヨネックスと、メーカーも分かれている。

キャディを務める父・良実さん(47)によれば、全て右打ちでゴルフを始めた小学校2年生時から、わずか10カ月後には左打ちの練習を始めたとのこと。「プロになった時に、アマチュアには絶対にマネできないようなことを優先させたい、という遊び心もあった」と、ゴルフ史上でも希(まれ)な“スイッチヒッター”誕生の理由を明かした。

とはいえ、17歳の才能はただ“目立つこと”だけにとどまらなかった。前週の「日本アマ」ではベスト64に勝ち残り、今大会への出場も51人が出場したアマチュア予選会をトップ通過で決めた。本人曰く「左の方が、ラインが出る」と精度への自信は強く、トラブルにより左打ちを強いられる場面でも難なく脱出できるなど、メリットも多いようだ。

「日本アマ」を契機として注目を高めつつあることに「気持ちがいい」と笑顔を作る高校生。「コースが難しいけれど、ベストアマを獲りたい」。初のプロツアーは、さらに脚光を浴びるには願ってもない舞台だ。(福島県西郷村/塚田達也)

2015年 ダンロップ・スリクソン福島オープン