11位浮上の今田竜二 米国での現状は?
国内男子ツアー「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」2日目を32位から出た今田竜二が、8バーディ、4ボギー「68」でプレーし、通算6アンダーの11位に浮上した。「運も良かったし、ナイスラウンドではないですけどね…」と、出入りの激しい内容に歯切れは悪いが、首位と5打差で決勝ラウンドへ折り返した。
「パットに助けられた」と22パットに抑えたグリーン上が光った一方で、「ショットは50点」と厳しい評価。11番の1打目を左に隣接する15番まで曲げ、12番(パー3)も手前バンカーに入れて連続ボギーとしたが、13番、14番の連続バーディで流れを呼び込む。イーブンで折り返した2番から10m、5m、2mと決めて3連続。さらに7番は「ピンに当たって入ってくれた、スーパーラッキーなチップイン」で7つ目。8番も2mのチャンスを沈め、一気に上位争いに加わった。
今田が米国ツアーでシードを手にした2005年以降、米国レギュラーシーズンが終了する9月を前に、日本ツアーに出場するのは初めて。今田は今季PGAツアー、下部ツアーともに出場試合が限られているためで、米国では現在、マンデー予選会の出場、または繰り上がり出場を待つウェイティングが続いている。
今田は、昨年末に行われた下部ツアーの出場優先順位を決めるQTにも出場していなかった。というのも、今季はシーズン序盤に出場資格を持っていた6試合で賞金ランクを上げ、その後の日程を組み立てていく目論見だったためだ。想定外だったのは、ちょうど同時期に見舞われたという体調不良。“賭けていた”6試合は2試合の出場にとどまり、「そこから始まった1年です」と口惜しがった。
「PGAツアーを主体にしたい気持ちは、当然ある」。かつての主戦場に返り咲くには下部ツアーで賞金ランク上位に入る必要があるが、出場すらできない状態ではその1歩を踏み出すこともできない。「2週間後の試合はウェイティングで良いところにいるので、たぶん出られると思う」。前週から続く日本ツアー3連戦の後に、厳しい現実との戦いが待っている。(北海道千歳市/塚田達也)