2015年 日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯

池田勇太 最愛の祖父へ「優勝を見せたい」

2015/05/13 16:51
傷心の池田勇太。ホストプロとしてのメジャー大会に挑む

2015年の国内メジャー初戦「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」は14日(木)、埼玉県の太平洋クラブ江南コースで開幕する。大会特別協賛の日清食品と所属契約を結ぶ池田勇太は、最愛の祖父・直芳さんが死去してから初めての出場試合を戦う。

地元で名の知れたトップアマだった直芳さんの手ほどきで、6歳の時にクラブを握った池田。「一生の師匠」という大きな存在の他界から、前週はチャリティマッチを急遽欠場したが「僕よりも母親の方がつらい」と葬儀の準備などを自ら取り仕切った。せわしなくも最期の別れをしてきたばかり。「変な話、じいさんも気を遣ってくれたのかな…試合(ツアー競技)のない時に(亡くなった)、というか…」と神妙な面持ちでつぶやいた。

「少なからず忘れようと思っても忘れられない」。普段通りの精神状態とはいかない今週。それでも「生きているときに見せられなかった優勝を早く見せてあげたいなと思う。空回りしないように、むかし祖父に教わったひとつ、ひとつの教えを初日から4日間、1つ1つ噛みしめながらやっていきます」。プロ初勝利を飾った2009年大会以来の優勝は、これまでの12勝とは違う意味も持つことになる。

昨年「日本オープン選手権競技」を制して、2度目の国内メジャー勝利を飾った。「メジャーを勝つというのは応援してくれている方々、ファンの方々に恩返しができる。去年ジャパンオープンを勝ってすごく分かった部分」。胸にあるのは抱えきれないほどの恩返しの思い。いまはただ、天国に届けたい。(埼玉県熊谷市/桂川洋一)

2015年 日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯