2014年 日本オープンゴルフ選手権競技

満身創痍の片山晋呉、3度目の制覇へ 武器は美顔ローラー?

2014/10/18 17:46
バックナインで4バーディ。3度目の「日本一」を視程に入れた片山晋呉

千葉県の千葉カントリークラブ梅郷コースで開催中の国内男子メジャー第3戦「日本オープン」。片山晋呉が単独首位の池田勇太に3打差の通算9アンダー2位タイで3日目を終えた。「日本一」の称号をかけた最終日最終組の2サム対決で、雌雄を決することになった。

生放送のテレビインタビューを待つ間、片山は中継モニターを凝視していた。池田が最終18番(パー5)でバーディを決めたシーンを目にしても、表情は動かない。「いい日本オープンになってきた」。2005、08年大会に続く3度目のナショナルオープン制覇へ、クールに闘志をみなぎらせた。

ムービングデーのチャージはバックナイン。1つスコアを落として迎えた12番から2連続バーディを奪うと、上がり2ホールでいずれも4mのバーディチャンスをものにした。力強いガッツポーズも2ホール連続。「あしたの勝負に持っていけた」と「67」のプレーに胸を張った。

首痛や腰痛を抱え、戦列を離れていたシーズン中盤戦。後遺症を残したまま8月末に復帰した片山の秘密兵器の一つは、なんと“美顔器”だ。練習中、プレーの合間、ポケットに忍ばせた金属製のマッサージローラーを首筋にコロコロ、コロコロ…。「首が痛いから、ハリが出ないようにやっている。医者の先生に言われたんだけど、確かに違う」と血流を良くして、痛みを緩和しているという。

「効果?顔はキレイにはなんないよ!そんなキャラなの分かってる!」と周囲を爆笑させた永久シードプレーヤー。「1万4000円くらいするのよ。2万9800円なんてのもあるけど、そんなのは高くて買えない(笑)」。決戦の日曜日を前にトーク全開だ。ただ、日本オープンのタイトルについて問われれば、視線は再びギラついた。「引き出しの多さは現役で一番だと思っている。勇太も(タイトルを)獲りたいだろうけど、僕も負けずに獲りたい。思いは誰にも負けない」。シャープになった顔に、揺るぎないプライドがにじんだ。(千葉県野田市/桂川洋一)

2014年 日本オープンゴルフ選手権競技