2014年 東建ホームメイトカップ

7位浮上の高山忠洋 ツアープロのクラブ調整の単位とは

2014/04/18 20:14
微調整を施したクラブを自信満々に振り切る高山は首位に3打差で決勝ラウンドへ

三重県の東建多度カントリークラブ・名古屋で開催中の男子ツアー国内初戦「東建ホームメイトカップ」2日目。高山忠洋が「66」をマークして通算6アンダーの7位タイに順位を上げた。

2005年、11年と今大会を2度制しているものの直近2年は予選落ち…気を引き締めて迎えた高山の国内開幕戦。初日36位タイとまずまずのスタートを切ると、この日は5番で右奥から3メートルを沈めた最初のバーディをきっかけにリズムを作った。後半に2バーディを加えた後、17番(パー5)ではグリーンサイドのバンカーからチップインイーグル。「2日間ノーボギー。今日に関しては100点満点に近い」と大きくうなずいた。

このオフ、新たに本間ゴルフと契約しクラブを一新した。度重なるフィッティングとテストは高山にとっていつものルーティン。3月末にはアジアシリーズ「インドネシアPGA選手権」を終えて帰国した羽田空港から、そのまま飛行機を乗り換え山形県へ向かい、同社が持つ酒田市の工場で、調整を施した。かねてから練習ラウンド中の飛距離と、試合中のそれとに微妙な誤差を感じていたという。

そして、出した結論たるやトッププロならでは。3番ウッドをはじめ「各番手のロフトを0.4度立てる」という、分度器の目盛り以下のものだった。

「クラブの調整は気持ち的なものもある。でも体に負担も無く、気持ちよく振れている。とにかくクラブを替えて1年生として頑張る気持ちなので、今年は楽しみ」。常人には到底分からない細やかな世界を、ツアープロは主戦場としている。(三重県桑名市/桂川洋一)

2014年 東建ホームメイトカップ