2013年 ザ・ロイヤルトロフィ

グリーン上で貢献の石川遼「勝ち越せて良かった」

2013/12/20 19:53
藤田寛之とのプレーが噛み合い、幸先良く1ポイントを獲得した日本ペア

アジア選抜と欧州選抜のチーム対抗戦「ザ・ロイヤルトロフィ」の初日、1つの球を交互に打つフォアサムマッチに藤田寛之との日本ペアで挑んだアジア選抜の石川遼は、2012年の「ライダーカップ」で名を馳せたベルギーのニコラス・コルサーツと、オーストリアのベルント・ウィスバーガーのペアと対戦して3&2で快勝した。

ダブルスマッチプレーで最も難しいといわれるフォアサムプレー。1ショット毎に打ち手が変わり、対戦相手やパートナーにも気を遣いながら、場合によっては普段使わない球を打つことも求められる。その一方で2人のプレーが噛み合えば、お互いの長所を効果的に生かしてスコアを作っていくことも可能となる。

この日の石川&藤田ペアはその好例だった。1番(パー5)では石川が2打目を深いラフに曲げたが、藤田が見事なリカバリーで3メートルにつけてバーディ発進。3番(パー3)では藤田がピン下3メートルにつけると、石川が再びこのバーディパットをねじ込んだ。

「ショットはひどかったけど、いくつか良いパットを決めることができた。藤田さんのアイアンがあって良かったです」。終盤、12番、13番と欧州選抜に連続でホールを奪われて一時は2アップまで挽回されたが、「その辺りから気合いが入って、ショットも良くなってきた」と、このペアの懐は深かった。

2アップで迎えた16番は、2オンに成功したアジア選抜に対し、欧州選抜は4オンするのがやっと。石川がファーストパットを50センチに寄せると、欧州選抜はコンシードして潔く負けを認めた。

日本ペアで1マッチを制し、アジア選抜チームとしても3対1と勝ち越して初日を終えた石川の表情は晴れやかだ。「チームが勝つことが一番なので、(マッチの勝利で得られる)1ポイントを取ることに重点を置きました。4マッチしかないし、3対1と2対2では全然違うので、勝ち越せたのは良かったです」。

明日のフォアボールマッチはバーディ合戦が予想される。「バーディを獲るのに必要なのはパットなので」という言葉は、この日好調だったグリーン上への自信とも受け取れる。「今日はプレッシャーが掛かることが多かったけど、明日はとても楽しみです」。積極的なプレーこそ石川の持ち味。連勝への期待が膨らむ一言だった。(中国・広州市/今岡涼太)

2013年 ザ・ロイヤルトロフィ