L.ドナルドはパット氏のおかげでパッティングが完璧
国内男子ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」の3日目を終えて2位に2打差の通算9アンダーで単独首位に立ったのは、大会連覇を狙うルーク・ドナルド(イングランド)だ。
多くの選手が「今年のグリーンは速くて手に負えない」と話す中、ドナルドが気持ちいいようにバーディパットを決めている今年のフェニックスCC。遠藤誠トーナメントディレクターによると、大会に備えてコースのグリーンは、スティンプメーター(グリーンの速度)は12フィートに設定していた。しかし、例年になく雨が降らない日が続き、3日目には13フィートを超える高速グリーンに変貌を遂げているのが実情だ。
そのグリーンをこの日6バーディ、ノーボギーで攻略したドナルドも「非常に難しい、オーガスタナショナルよりも速いし、難しいのでは?」と感想を語っている。だが、その一方で「自分はパッティングが得意なので、このぐらいの速さは自分のゴルフスタイルに合っていて苦にはならない」と連覇への自信を加速させてもいる。
傾斜の厳しい6番パー3では7メートルを決めて、17番パー3でもピンの横8メートルのバーディパットを沈めた。この2つのバーディパットで勢いに乗れたことを明かし、「なによりもノーボギーでラウンドできたことが良かった」とムービングデーの18ホールを総評した。
「このコースは打っては行けない箇所が明確なのに、14番だけはうまくいかなかった」。3番ウッドでのティショットをラフに入れ、7番アイアンでの2打目はガードバンカーへ。3打目は寄せきれずに、ピンまで5メートルのパーパットを残してしまった。しかし、ピンチにも落ち着いてパーパットを決め、この日最大のピンチを凌いだ。
そのドナルドも大会初日はバーディを奪えず苦戦し、16年間指導を受けているパット・ゴスというコーチにパッティングの動画を送ったという。「右腕がかぶり気味というのと、肩がオープンになっていることを指摘された」と、2日目のスタート前にさっそく調整を敢行していた。
絶大なる信頼を置くパット氏のおかげで、ドナルドは2日目、3日目と6つずつのバーディパットを決めている。さて、最終日はいくつ決めるか?(宮崎県宮崎市/本橋英治)