ビッグスコアで急浮上 藤本佳則「いつも通りに」
兵庫県のABCゴルフ倶楽部で開催中の国内男子ツアー「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」2日目。藤本佳則が8バーディ、1ボギー、この日のベストスコアとなる「64」(パー71)と爆発し通算9アンダー、単独首位の池田勇太に1打差に迫る2位タイに浮上した。
2アンダーの10位タイで第2ラウンドを迎えた藤本は、1番からバーディ発進。折り返しの9番では左奥から10メートル以上のスライスラインを読み切って、バーディを奪った。後半は13番からの3連続を含め5バーディ。中でも最終18番(パー5)では、成長の跡をしっかりと披露した。
残り193ヤードの第2打は、これまでのフェードボール一辺倒の攻めであれば、前方にある2本の木にグリーンへの道筋を遮られるポジションから。しかし今夏に習得したストレートドローで2オンに成功し「僕の中でのスキルアップだと思う」と分厚い胸を張った。
予選2日間は薗田峻輔、小平智とラウンド。今季1勝ずつを挙げている次代を担う同学年の3人が一緒になるのはツアーで初めてだった。「当たり前だけど、今まではほとんどが先輩と回ってばかり。今日は先輩を“立てたり”ということも無かったし、それも良いスコアにつながったのかも」と、リラックスムードも功を奏した。
狙うは「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central」以来となる今季2勝目。しかし、3週前の同大会と同じようにテンションはフラットだ。「意気込んで、気持ちを出して、スコアにつながるなら良いけど、コントロールが難しい。いつも通りにやります。3日目が終わってどうなるか。自分に足りないものを発見できるし、良い一日にしたい」。レベルアップを遂げた大人のゴルフ。その真価をもう一度見せつける。(兵庫県加東市/桂川洋一)