2013年 マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント

ホストプロの矢野東 腰痛は癒えず苦悩の日々

2013/10/30 17:38
復活が待たれる矢野東。昨年は予選落ちを喫したが、ABCゴルフ倶楽部との相性は悪くない。

国内男子ツアー「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」は31日(木)から4日間、兵庫県のABCゴルフ倶楽部で開催される。矢野東は大会を特別協賛する株式会社マイナビと契約を結ぶホストプロのひとり。昨年は予選落ちに終わっただけに、気合の入る一戦だ。

今年の矢野は故障とともにシーズンを歩んでいる。春先に発症した腰痛はヘルニアと診断された。6月にはブロック注射を打ちながら出場した試合もあり、一時はツアーの特別保証制度(公傷制度)を使って戦列を離れることも考えたという。

それでも「複数年シードが無いから」と強行出場を続け、ここまでの欠場はゼロ。夏場の6週間のオープンウィーク直後の「関西オープン」、「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」でともに3位フィニッシュを決め、ひとまずは来季のシード権獲得を確実なものにしたが、痛みが消える時は無く、会心のプレーを続けることは難しい。

今年7月に36歳。心境は複雑そのものだ。

「本当は、今年は精神的にはゆとりがあった。一番きつかったのは2010年、11年くらい。目標に向かってすべてをゴルフに捧げていたのに、不整脈になったり、試合中に全身じんましんが出て病院に行ったり…。だからそれ以来『これは良くないな』と、よく遊び、よく働くという感じで、特に今年はやってきた。それですごく良い精神状態で来ていたのに、今度は体の問題だから。なかなかうまくいかないな」。

いまも「休んだほうがいいのでは、という気持ちもある。休むことで完治するのが確実であれば休むけれど…」とジレンマは尽きない。脂の乗った30代も後半へ。若い頃とは別の戦いを強いられながら、光明を見出そうと必死だ。(兵庫県加東市/桂川洋一)

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