チャンピオンズディナー開催 前年覇者クボヤの心境は…
国内男子メジャーの今季第3戦「日本オープンゴルフ選手権競技」は17日(木)、茨城県の茨城ゴルフ倶楽部 東コースでティオフする。開幕前日の夜には同コースでチャンピオンズディナーが開催され、ナショナルオープンの歴代王者たちが集った。
台風一過の夕闇の下、クラブハウスは華やかなムードに包まれていた。
青木功、中嶋常幸のレジェンドプレーヤーをはじめ、翌日にスタートを控えた片山晋呉、深堀圭一郎、手嶋多一、キム・キョンテ(韓国)らが出席して行われた恒例の晩餐会。それぞれの年で「日本一」のタイトルを手にした面々は、ブイヤベース、毛ガニの冷静パスタ、黒毛和牛のステーキといった豪華料理に舌鼓を打ちながら、王者だけに許された特別な時間を過ごした。
しかし那覇ゴルフ倶楽部で行われた昨年の大会を制し、初参加となった久保谷健一の内心は複雑なもの。今季の不振は深刻で、ここまで決勝ラウンド進出はわずかに5試合。直近は4試合連続で予選落ちに終わっている。
この日も日中はコースが開放された午後、入念にスイングチェックを繰り返しながら調整。「正直、厳しい。全英オープンで培ったものを日本オープンで活かせればと思っていたけれど、それ以前の問題。ボールのコントロールが…。まったく球に当たっていない。左右のブレならまだしも、距離感がだめだと厳しい」と苦悩の表情を浮かべた。
それでも、トーナメントへの思いは並々ならぬものがある。「かといって、投げやりな気持ちでプレーはしない」と、王者としてプライドが諦めることを許さない。
「日本オープンへの思い入れは強いから。ゴルフを楽しめないかもしれないが、雰囲気は最後まで楽しみたい」。
昨年、勝った時ですら“嘆き節”は止まらなかった。クボヤのボヤキは今年も健在。そして今年も、何が起こるか分からない。(茨城県つくばみらい市/桂川洋一)