「1打でも上に」小田孔明はさらなる複数年シードを視野に
9月の「ANAオープン」で2シーズンぶりの勝利を飾った小田孔明が、早くも今季2勝目のチャンスをつかんだ。岐阜県のTOSHIN Golf Club Central Courseで開催中の「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central」2日目。8アンダーの3位タイから出ると、8バーディ、1ボギーの「65」をマークし、通算15アンダーの単独2位に順位を上げた。
スタートから3バーディを奪って迎えた前半8番(パー3)でボギー。しかし小田に動じる要素は一切、無かった。続く9番は打ち下ろしの500ヤード、パー5。“サービスロング”の第2打はグリーンエッジまで、残りわずか120ヤードだった。イーグルこそ逃したが、楽々バーディとして流れを取り戻す。「(開幕前日の)雨でグリーンが止まるようになった」と後半も順調にスコアを伸ばした。
1か月前の通算6勝目で、一安心…と思いきや、鼻息は一層荒くなった。「35歳、この年になるととにかく複数年シードが嬉しい。(年間)1勝で2年、2勝すれば3年になる。そうすれば色んなことにチャレンジできる」。
小田にとっての“チャレンジ”は、一層アグレッシブなプレースタイルに取り組むことを意味している。「200万、300万円ずつ稼いでいくのと、1000万ずつを狙っていくのは、ゴルフが違う」。まずはシード獲得を目指し、賞金をコツコツと積み重ねていくことが求められるが、それをクリアすれば、ショットのターゲットは一層ピンへと向かっていく。
単独トップに立った藤本佳則との差は2ストローク。狙うは3日目を終えた段階での首位の座だ。過去6勝はすべて最終日をトップからスタートしたものという、言わずと知れた逃げ馬。「明日終わって、1打でも上に行ければ良い。1打でも負けていたら勝てないと思っていて」と自信の声で笑った。(岐阜県加茂郡富加町/桂川洋一)