惜敗の星野英正、片山に敗れ「勉強になりました」
国内男子ツアー「コカ・コーラ東海クラシック」の最終日。前日から好調の片山晋呉に独走を許さず、勝負を面白くしたのは、同組でラウンドした星野英正だった
2番、3番で連続バーディを奪い、スコアを伸ばす片山を1打差で追走。9番、さらに13番、14番のバーディでついに単独首位に立った。17番(パー4)では2オンこそしたものの、カップまでは約13メートル。1打差で背後につける片山がバーディチャンスにつけていた戦況をしっかり分析し、「突き放してやろうと思って、絶対にショートはいやだと思ってしっかり打った。自分の中ではウィニングパットと思った」と、勝負どころでバーディパットをねじ込んだ…ように見えた。
ところが、片山もバーディを奪い返して1打差は変わらず。最終18番は2打目がグリーン左のバンカーに捕まり、痛恨のボギーで冨山聡を含めた3つ巴のプレーオフ突入を許してしまった。その1ホール目、ティショットを左サイドのラフに入れ、2打目は残り70ヤードにレイアップ。しかしピンを狙った3打目でグリーンをオーバーし、万事休した。
「晋呉さん、さすがですね。必死に食らいついたんだけど、ちょっと勉強になりました」。敗れた悔しさよりも、片山の久しぶりの勝利を称えた。オフシーズンには片山が行う宮崎の合同合宿に参加し、指導をしてもらう間柄。片山も「いいゴルフをしてたから、今後につながるんじゃないかな」と星野との優勝争いを楽しんだ様子だ。
「負けたけど、これからが楽しみになって来ました」という星野は大きく息を吐き、笑顔で深めた実感も語った。「3、4年苦労したなー。シードを取って落ち着くという考えは良くないので終盤でレベルアップしたい。最近、ゴルフがおもしろいと感じてきました」。
視界が少し開け、「この感じなら、来週なんかチャンスだね」と笑顔で会場をあとにした。(愛知県みよし市/本橋英治)