粘って首位タイ 松山英樹「優勝を狙える位置で」
山梨県の富士桜カントリー倶楽部で開催中の国内男子ツアー「フジサンケイクラシック」2日目。5アンダーの2位タイから出た松山英樹は3バーディ、2ボギーの「70」(パー71)で回り、通算6アンダーの首位タイに浮上した。
初日のぐずついた空模様からは一転、澄み渡った空気に包まれた第2ラウンド。しかし松山はこの日も、表情から不満を拭い去れなかった。
前半4番(パー3)で第1打を左奥3メートルにつけてバーディを先行させたものの、6番からはパーオンにすら苦しみ、アプローチを寄せられなかった6番、7番で2連続ボギー。後半インは2つのパー5である15番、17番をきっちりバーディとしたが、11番、14番ではともに2メートル以内のバーディパットを決めきれなかった。
この日は他選手も伸び悩み、結果的には首位タイに順位を上げた。だが「これが今の自分の調子。割り切ってやっていましたけど、昨日上手くいきすぎた分、今日はスコアにつながらなくて残念。後半からはショットが良くなってきたんで、もう少しバーディを獲りたかったけれど、それ以上にパッティングがひどかった」と厳しく自分を評価した。
東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督からは、一時帰国の間に出場する今大会と2週後の「ANAオープン」での目標を、いずれも優勝と設定された。「やる方は簡単じゃないんですよ!」と、ふくれっ面を見せたものの、もちろん本人も腹づもりは同じ。「苦しい内容でも、しのいでここにいられるということは、自分が少しでも成長しているのかなと思う。でも優勝するためにはまだまだ直さないといけないところがたくさんある。明日、しっかり優勝を狙える位置で終わりたい」。
夏場の米ツアー5連戦では、最後は疲労で腰に痛みを抱えるほどになった。しかし、2週間のオフを経て、この日も日没近くまで練習を続けた姿からは、体調面での不安は少ない様子。トップから3打差以内に20人という大混戦で迎える決勝ラウンド。独走態勢は果たして築かれるのか。(山梨県富士河口湖町/桂川洋一)