2戦連続の3位 矢野東「まだ、たったの2週」
2013/09/01 17:33
福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開催された国内男子ツアー「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」最終日。矢野東が2週連続で3位フィニッシュを遂げた。トップとの差6ストロークを追ってスタートすると、7バーディ、1ボギーの「66」をマーク。優勝したS.J.パク(韓国)に3打差まで迫ってみせた。
「今日は3アンダーで、(通算)6アンダーで終われたらいい」。スタート前に抱いていた自分への期待は、良い意味で裏切られた。出だし1番、2番と1メートル強のバーディチャンスを外しながらも、中盤からの巻き返しに成功。「ティショットがフェアウェイに行きさえすれば、アイアンが絶好調なんでチャンスを作れた」。後半インでの2度の2連続バーディで、ホールアウト直後は約1時間、クラブハウスリーダーとなった。
前週の「関西オープン」に続き、54ホールの短縮競技となった今大会。2戦連続の好成績に、もう1ラウンドあれば…と、周囲が思うのもうなずける。だが当の本人は、慎重だ。
6月にヘルニアと診断された腰は、日替わりの状態。「特に雨の日なんかは…。昨日、今日はきつかった」と、こぼす。毎日、宿舎での有酸素運動とストレッチが欠かせない。「結果的に規則正しくなった。けがの功名」と笑うが、この日も痛み止めを服用してのプレーを強いられていた。
「正直言えば、まだ腰が怖い。まだ“よし!”という感じにはならない」。復活への道のりは、依然険しい。好ラウンドにも「まだ、たったの2週」と表情を引き締めた。ブレークした2008年シーズンは秋以降に2勝、10週連続でトップ10入りを果たした。ただ今は、一筋の光を信じて、少しずつ進んでいくだけだ。(福岡県糸島市/桂川洋一)