2013年 VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント

見た目も大事 “タイガー・スター”のプロ意識

2013/08/29 19:32
今季2勝目へ向け好発進。チェ・ホソンの初日のコーディネートには理由があって…

キャリアのほとんどを母国韓国で過ごしてきたチェ・ホソン崔虎星)は昨年末、日本ツアーの予選会を31位で通過し、今シーズンの出場権を獲得した。すると迎えた今年3月、アジアシリーズの第2戦「インドネシアPGA選手権」で、さっそくツアー初勝利をマークし、早々に複数年シードを獲得した。

「前から日本に来たかったけれど、家族のことを考えると、なかなか踏ん切りがつかなかった。でも去年、思い切ってQTを受けてから、とんとん拍子に進んで自分でも驚いている」というチェは、来月23日には40歳になる。その節目の誕生日を約1ケ月後に控える中、今週は「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」で、首位に1打差の4アンダー3位タイと2勝目に向けて好発進を決めている。

20歳のときに、マグロ加工の工場で右手親指の一部を切断する大けがを負いながらも、20代半ばにしてゴルフをはじめた異色の経歴を持つ。近年では日韓対抗戦の選抜メンバーにも複数回選ばれ、韓国ではその独特の出で立ちからも人気を集めた。

襟足まで伸びた髪をなびかせる姿や、派手なウエアの色使いは異彩を放つ。だが、そこには明確なポリシーがあって「プロはプレー以外で見せることも大事でしょう。100メートル離れたところでも、自分と分かってほしいから」と“プロ意識”の大切さを説くのである。

この初日は黄緑色のシャツとパンツ。キャップとベルトは、テーラーメイドのドライバーにも施されている鮮やかなオレンジ色が目立つものだった。初日のラウンドは多くが青、緑系のコーディネートだが、これは「青信号みたいに、スイスイ行きたいから」という理由だからだとか。今後さらに勝利を重ねていけば、ツアーを色彩豊かにする存在となるはずだ。(福岡県糸島市/桂川洋一)

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