2012年 ゴルフ日本シリーズJTカップ

藤田寛之を讃える谷口徹「あそこまで熱心なゴルファーはいない」

2012/12/02 18:21
今年も最終戦を引っ張った2人。谷口徹と藤田寛之は健闘を讃えあった。

東京よみうりカントリークラブで開催された「ゴルフ日本シリーズJTカップ」最終日。単独首位を独走し、大会3連覇を遂げた藤田寛之を追いかけた谷口徹は「68」で回り通算11アンダーの5位でシーズン最終戦を終えた。

今季3勝目へ6打差逆転を狙ってティオフした谷口。同じ最終組に入った藤田にプレッシャーをかけたかったが、序盤の3番でティショットを左に曲げ、OBとしてダブルボギーを叩いた。6番(パー5)からの2連続など、その後は4つバーディを奪って盛り返したが、昨年、一昨年大会で敗れたリベンジは果たせず。「3番ホール以外はショットも良かったし仕方が無い。ちょっとパットが入らなかったかな」と、猛チャージは見せられないまま4日間の戦いを終えた。

ただ一人、逆転賞金王の可能性を持って迎えた最終戦。大会前から舌鋒鋭く藤田への挑戦心をむき出しにした。だがその真意の大半は、ツアーを盛り上げたいというリップサービス。「優勝はしたいと思うけれど、賞金王にはそんなにこだわっていない。だって俺が賞金王になったらツアーのイメージが悪くなるでしょ」。自ら“悪役”に徹し話題を膨らませた。

そして、ともにヤマハ社と用具契約を結び、最後までしのぎを削った新賞金王を讃えた。「あそこまで熱心なゴルファーはいないと思います。今日も隙が無かった。ピンチもちゃんと決めてくる。きょうはどんなに良いゴルフをしても追いつけなかった」。シーズンを通して藤田とツアーを引っ張った敗者は、潔かった。(東京都稲城市/桂川洋一)

2012年 ゴルフ日本シリーズJTカップ